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院長日誌 健康ネタ: 2016年9月

ぎっくり腰はあるところを緩めると一瞬でよくなる!?

ぎっくり腰の際に、電気鍼で腸腰筋を刺激すると劇的によくなる場合があります。
どれくらい劇的かというと、腰を痛めて腰を伸ばすことができずに、歩くのもおぼつかない状態が刺激後に痛みが取れて普通に歩くことができるようになります。

腸腰筋は、股関節の前面部にある筋肉です。主に、大腰筋と小腰筋、腸骨筋などで構成されます。

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大腰筋(黄色い筋肉)

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腸骨筋(黄色い筋肉)

二つの筋肉は、股関節と腰をまたがっており筋肉の奥の方にあります。
太ももを引き上げる時などに働きます。

ぎっくり腰などで腰が痛い場合は、この大腰筋や腸骨筋が原因の場合があります。
腰痛の際は、腰が痛いので見落とされがちな筋肉ですが、この部分がものすごく緊張することで腰に激しい痛みが表れるのです。
ぎっくり腰は体のさまざまな部分が緊張したり炎症を起こしたりしますので、一概にこの部分のみが原因だとは言えません。
しかし、この部分を緩めるとかなり痛みが楽になる場合が多くあります。

当院では、施術を行う際は、股関節の前面部分から鍼を刺し電気を10~15分ほど通電します。
これを行うだけで、腰バンドを付けていても歩くのに痛かった痛みが嘘のようになくなり、腰バンド付けるのを忘れて帰る方もいらっしゃいます。

股関節前面部を手で押さえて治療を行うこともできますが、けっこう痛いかもしれません。その場合は、徐々に周りの筋肉からゆっくり緩めるようにしていきます。
当院では、どうしても鍼が苦手な方には、とりあえず手技施術で行っています。
しかし、重要なことは、腸腰筋は腰側から押さえても届かないので、お腹側から押さえる必要があります。

ぎっくり腰が起こったら、この腸腰筋へのアプローチを考えてみるのも大切かもしれません。

また、日頃から腸腰筋のストレッチをしておくと、ぎっくり腰にもなりにくいと思われます。
腸腰筋のストレッチ法は下をご覧ください!

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この場合だと、右側の股関節の前方部分をストレッチしています。
一回のストレッチを20~30秒で行うといいでしょう。足が疲れる場合は、なにかに捕まって行ってください。
特にデスクワークや車の運転が長い方は、この腸腰筋が縮んだ状態になり、柔軟性がないために痛めやすいです。
ぎっくり腰に限らず腰痛がある方は、ぜひ日頃からのケアとしてを行ってみてください。

自律神経と東洋医学から見た怒りという感情

日頃からいらいらしてストレスが溜まる方もいらっしゃるかもしれません。

今日は、いらいらする怒りの感情についてお話致します。

まずなぜ、いらいらするのでしょうか?
通常は、その人が考える許容範囲を超えた時にいらいらします。しかし、この許容範囲も時と場合、体調などにより変化します。
原因がある場合は、その怒りを沈めるすべがあれば対処できるかもしれません。

いらいらを沈める方法として自分を客観的に見るといいそうです。
どのようにして客観的に見るかというと、まず自分がいま現在、怒っていることを自覚することだそうです。

「へー、いま自分は怒ってるんだー、怒ってるなー」のような感じでしょうか。
また、いらいらの感情は5~6秒ほどしか持続しないという研究もあるようで、怒りの感情を少しの時間やり過ごすことができれば冷静になれるようです。



理由もないのに、なぜかいらいらする場合

しかし、原因がないのにいらいらする。最近、怒りの沸点が下がってきたなどの場合は、自律神経、ホルモンなどが関係しているかもしれません。
自律神経やホルモンの分泌を支配しているのは、脳の中にある視床下部です。また、怒りと関係するのは視床下部に支配されている神経のうちの交感神経です。
交感神経が興奮すると、ノルアドレナリンが放出されます。このノルアドレナリンは、興奮と集中力を高める作用がります。


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映画「アドレナリン2」より
https://www.amazon.co.jp

上の写真は、アドレナリンという映画の続編で、主人公がアドレナリンを出し続けるためにひたすら暴れまくるという映画です。
少し激しい映画で、親子で見ると少し気まずくなる場面もありますが、ご興味がある方はどうぞ!

アドレナリンとノルアドレナリンの違いは、アドレナリンはノルアドレナリンが生成されたあとで副腎髄質で作られます。
双方ともに、怒り、不安、危機などの集中力が要求される時に作られる物質で人間の体を活発にする働きがあります。似たような作用のある両者ですが、アドレナリンは各臓器に興奮作用をもたらす(心臓が早く動いたり、血管が収縮したりなど)作用があります。一方、ノルアドレナリンは意識や思考を活性化する働きがあります。さらに細かく説明するときりがないようなので、これくらいで・・・

自律神経のうちの交感神経が活発になり過ぎて、常に興奮状態になると怒りっぽい性格になるかもしれません。


東洋医学から見た怒りの感情

東洋には、万物は木・火・土・金・水のバランスの上に成り立つという陰陽五行の思想があります。鍼灸の東洋医学でも、人間の体も陰陽五行の上になりたつという考えに基づいています。

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図) 1からはじめるキネシオロジーより
https://1kine.com/blog/curriculum/95/1kine.com/blog/curriculum/95/

このうちの木(肝)に異変があると、怒りやすくなったりすると考えられています。
なぜかというと、「肝は、判断力や計画性などの精神活動を支配している」からだそうです。
肝が健全であれば、内外の変化に素早く対応し、適切な行動をとることができますが、不健全だと怒りっぽくなったり、逆おどおどしたりするという肝の働きや性質があります。
そこでこの場合、異変が肝にあるので治療では正経十二経脈のうちの肝経の脈上の経穴(つぼ)に鍼を刺したりします。
ただし、この肝や胆の異変というのは、あくまでも東洋医学上の概念であり、体の中の肝臓や胆嚢が悪いというわけではありません。東洋医学でも、感情を単にその人の性格上の問題と判断するので
はなく、体の異変と捉えているところはおもしろいですね。
いらいらして毎日疲れている方などは、性格のせいだと諦めずに体になにか不調の場所があると考えれば解決できる場合もあるかもしれません。

痛みとしびれ

当院には、足のしびれを取りたくて来院する方が多くいらっしゃいます。そこで、本日はなぜしびれるのかについて説明します。

特に、体に悪いところがなくてもあることをすることで簡単に足がしびれた状態にすることができます。

そのあることとは、正座です。正座などをすると、足がしびれ、感覚もなくなってきます。
そして、そのしびれた足であるこうとすると痛いようなしびれたような、なんとも独特な感覚で歩くのが苦痛になります。
この正座を例に、説明していきます。

神経は、神経細胞と呼ばれるものからできています。神経細胞の膜には、ポンプがありそのポンプを動かすことにより細胞の内側と外側の物質の濃度を変化させることで、電気信号を発生させています。
それにより、手を動かしたり、感覚を感じたりなどが可能になります。
また、神経細胞のポンプを動かすにはエネルギーが必要になり、そのエネルギーをATPといいます。

正座をすることで、足を膝から折り曲げた状態になり、筋肉やその中の神経を上から、ギューッと押さえつけた状態になります。
この時、血管も押さえつけることになり血流が流れにくくなります。
血流が流れにくくなると、神経に栄養が行き渡らなくなり、エネルギー(ATP)が不足してしまい神経細胞の内外の物質濃度を調節できなくなります。
この時は、感覚が鈍い状態になります。正座を長くすると、足先の感覚がなくなる状態です。

そのあと、正座を崩し足を伸ばすと、血液が正常に流れはじめます。血流が正常になれば、神経細胞に栄養分も行き渡りエネルギー(ATP)も合成されます。そのエネルギーにより神経細胞のポンプは再び動きはじめます。しかし、このときは正座している間に、ポンプが動いていなかったので、細胞の内外の濃度差がとても開いてしまっています。その濃度差を、もとに戻すために神経細胞のポンプは頻回に動きます。その結果、神経は異常興奮を起こし、痛みやしびれが出てきます。これが、正座の後に起こる足の痛みです。

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図) 伊藤 和憲(2015). 図解入門 よくわかる 痛み・鎮痛の基本としくみより
   株式会社 秀和システム より


また、神経を押さえつけられた神経は太いものから影響を受けます。痛みを感じる神経は、細いので正座した際は、まずはしびれを感じてその後に、痛みが出てきます。
そして、長時間の正座が続くと太い神経よ細い神経の両方が押さえつけられた影響を受けて、しびれと痛みを同時に伴うようになります。

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坐骨神経などの神経痛もこれと同じことが体内で起こっていることが考えられます。
その場合は、その神経を押さえつけている要因を取り除かなくてはいけません。
また、痛みやしびれの症状が長時間に及ぶほど正座の例のように戻るまでに時間もかかるし、痛みも強くなります。
体のしびれは、早めに治療を行いましょう!

もみ返しについて考えてみた

もみ返しとは、マッサージをした後に起こる症状です。
痛みを伴うものや、熱感が出てくるもの、だるくなったりとマッサージをした直後または、1~2日後に体に変化がおこります。
よくもみ返しは、痛みがよくなるサインで良いことのように言われる場合があります。
しかし、もみ返しの症状すべてが必ずしもよいものではありません。

あまりにも強い刺激でマッサージを行った際に、筋肉が傷ついてしまい、炎症を起こしてしまいます。
強い痛みを伴ったり、内出血を起こしたり、熱感が出てきます。
これは、良い状態とは言えません。
もしこのようなもみ返しが起こった場合は、10~15分くらい患部を冷やしてください。

もちろん凝った体をよくするにはマッサージをするのはとてもいい方法です。しかし、それぞれの方に適正な刺激量があります。筋肉隆々のスポーツマンと、体が華奢な女性の方とはもちろんその刺激量も違ってきます。
当院に来られる方にも、たまにマッサージを受けたあと、痛くなったと言ってこられる方がいます。また、強くしたほうがすっきりするので強くやってくれー!って方もいます。
ここで、気をつけなければならないのは、だんだんマッサージの強さを強くしている方です。


マッサージと漸進性過負荷の話

漸進性過負荷とは、ボディービルダーの方などが筋肉を大きくしていくプロセスです。
漸進性とは、順々に少しずつ進んでいくこと。要するに、筋トレの際に少しずつダンベルを重くしていき、筋肉にかかる負荷を大きくしていくことです。
過負荷は、日常で受ける以上の刺激を筋肉に加えることです。
これにより、筋肉は強く逞しくなります。

きっつい筋トレをする→筋繊維が傷つく→筋肉痛→筋肉痛がよくなる→前回よりもきっつい筋トレができるようになる→以降繰り返し

これを、強すぎるマッサージに当てはめると、

筋肉への過剰な刺激→筋繊維が傷つく→筋肉痛→筋肉痛がよくなる→前回よりも強い刺激でないと効かなくなる→以降繰り返し

これだと、なんのためにマッサージを受けるのか分からなくなります。
また、痛みに慣れてきているだけで、筋肉がついているわけでなく、硬くなっているだけです。

肩こりや腰痛などを楽にしたり、治したいなどの目的でマッサージに行く方が多いと思います。
マッサージに対して強ければベストと思っている方は、そのマッサージが自分に強すぎないか考えてみた方がいいかもしれません。
強くなくとも、適切な場所に適切なマッサージや指圧を行えばもみ返しがでることなく、楽になりますよ。

もみ返しとは別に好転反応というものがあります。これは、体全体がだるくなったり、眠くなったりするものです。鍼やお灸をした時なども、このような症状が出る場合もあります。
この症状がでるときは、体を休めるサインです。ほどよい刺激のマッサージを受けて眠くなったら、ゆーっくりお休みください。

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